料理人の技、だしの旨み、素材の力。3拍子揃った最強のホイル焼き。
めっちゃ美味しい「感動のホイル焼き」に出会ったことはありますか? 家で作ると、普通に美味しい、というレベル止まりじゃないかな。
その理由って、加熱の難しさにあると思うんです。具材の種類が増えるほどに、素材それぞれの加熱時間が違ってくる。だって、ジャガイモと玉ネギでは熱の通りが違うでしょ?味の入り具合も素材によって異なるから、ほんまに美味しいホイル焼きを作るのは至難の業。
そんなホイル焼きに本気で向き合う老舗料亭が、福井市にあるのです。
創業1890年の「開花亭」。この料亭の素晴らしいところは、130年もの間「ふくいの味」を守り、育ててきたことでしょう。
私がたびたび、開花亭のお料理を味わい、感じていること。それは「職人の技」と、料理の命である「だしの旨み」。この2つのレベルが抜きん出ている。だからこそ開花亭の料理長・竹内直也さんが生み出したホイル焼きは、何かが違う!と気づくはず。
竹内料理長に根掘り葉掘り聞きましたよ。「当たり前のことやっているだけ」って言うけれど、「いや、めっちゃ丁寧な仕事されてますやん。料理長、それ凄いこと!」ってやりとりが、なんと多かったか。福井県人は控えめだから、今回は、私が代わりにでしゃばるしかないねん(笑)
「開花亭がやるからには、和食の”炊き合わせ”のようなホイル焼きを」と竹内料理長は言います。つまり、野菜と肉、あるいは野菜と魚など、複数の材料に異なる調理を施し、ホイルの中で取り合わせているんです。
炊き合わせの要となるのが、昆布や鰹節からとるだしの存在。「だしには、2年熟成させた利尻昆布をふんだんに使います。その奥深い旨みが、味わいの根底になるんです」とのこと。
江戸時代、昆布などの物資が集まる「北前船」の寄港港として栄えた、福井ならではの食文化を、ひしひしと感じますね。
福井ならではの食材のパワーにも、私は驚きました。例えば、この「九頭竜舞茸(くずりゅうまいたけ)」の存在感! 味・香り・食感、三拍子揃っていて、旨みがハンパない!
これだけでも、いい素材の力を生かし切って作られていると、断言できます。
また、食品添加物を使っていないため、お子さんにも安心して食べてもらえます。そして、お家で「簡単調理・できたて・旨い」が実現する、素晴らしい料理やったんです。
何が嬉しいって、調理済みの料理がアルミの容器に入ったまま冷凍で届くこと。この冷凍技術がまた凄い!素材本来の美味しさを逃すことなく維持できる「プロトン凍結」で急速凍結しているんです。

冷凍で届く商品は、加熱する2時間前に常温解凍。出勤前、冷蔵庫に移し替えて、冷蔵解凍。帰ってきたら、アルミホイルをかぶせ、トースター or オーブンで加熱するだけ。めっちゃ簡単でしょう?

「ロールキャベツ」のホイル焼きは、愛そのもの!
トースターで焼き上げたばかり。アッツアツのホイルを破り、湯気とともに現れたのは、カレーのスパイス香をまとった「ロールキャベツ」ですわ。

好物だけど、作るのがめんどくさい…そんな料理がロールキャベツ。だからこそ、愛がある料理やなと私は思う。だって、別にハンバーグでいいやん(笑)。肉ダネを、わざわざ茹でたキャベツで包むという手間そのものが、愛でしかないでしょ。
そのロールキャベツの具には、鶏ミンチを使っていて、ふわふわ軽やでジューシー。23種のスパイスを使ったカレーは、甘みの中からスパイシーな刺激が溢れます。だから、白ごはんにめちゃ合うんです。


白ごはんを欲する、ジューシーで甘辛テイストの「鶏の照り焼き」。
白ごはん、といえばこの「鶏の照り焼き」。おそらく、3つのホイル焼きの中で一番のごはん泥棒! 私は、ホイル焼きをお酒のアテにするよりかは、ごはんと一緒に食べたい派です。
この鶏肉のジューシー感、そして甘辛い味わいは、子供も大人も大好きなはず!

竹内料理長によると、鶏モモ肉はだしの旨みを生かした漬けダレに8時間漬け込み、唐揚げにした後、秘伝のタレで照り焼きにしているんだとか。いやぁ、手間かかってますわ…。
さらに玉ネギ、ニンジン、九頭竜舞茸などの野菜は別々に調理がなされていて、それぞれの素材感がくっきり。鶏肉と野菜がそれぞれの旨みを引き立て合っているのです。


「サーモンレモンバター」は白ワインや日本酒と一緒におつまみ感覚で。

何といっても主役の「ふくいサーモン」が素晴らしい。
温度の低い福井の海で揉まれながら育つ(養殖)から、もっちりとした肉質が特長やね。しかも、サーモン特有の臭みやギトギト感がないんですよ。これはね、ごはんよりも、やっぱりお酒!
ワインなら、果実味を感じながらもスッキリした味わいの白が合いますね。う〜ん、日本酒もいける。あと味が軽やかな福井の地酒とも、相性バツグンのはず。

「これは全てのホイル焼きに言えることなのですが…」と竹内料理長。聞けば、玉ネギは食感を残すために軽くソテー。ジャガイモは、蒸した後に素揚げに。ニンジンは、だしの旨みを生かした含め煮に……。
お家のオーブンから取り出したタイミングが、一番美味しくなるよう逆算して、それぞれの素材の調理を行っているんです。
さらに、だしの旨みを効かせた「あん」がとろ〜り、かけられている。「なるべく最後まで温かいまま食べてほしい」という、食べ手を思う愛が、ホイルの中にたっぷり詰まっているのです。

肉と野菜、魚と野菜……栄養バランスに優れたホイル焼きを、冷凍庫にストックできるのは、ほんまに心強い。
白ごはんと味噌汁さえ用意すれば、パーフェクトな献立になりますから。
ちょっとオシャレにしたければ、お気に入りの耐熱皿に、解凍した具材をパカッと移し替えて加熱。すると、あらまぁ立派なメイン料理に。
この3種類のホイル焼きがあれば、家族で全種類を食べ比べするのも楽しい。
要するに、「開花亭」のホイル焼きは、私にとって最大の「冷凍貯金」なんですわ!ホイル焼きが冷凍ストックの定番になる日は、もうすぐそこ……


老舗料亭の味と技が詰まったホイル焼きです。あらかじめ別々に煮炊きした野菜は、メイン素材に引けを取らない存在感。ご飯と味噌汁さえ用意すれば、パーフェクトバランス! 冷凍で届きストックも可能。主婦の目線で言わせてもらうなら、最高の「冷凍貯金」ですね。